東京地方裁判所 昭和43年(ワ)3058号 判決
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〔判決理由〕三、被告鈴木の過失の有無および被告らの過失の抗弁につき判断する。
<証拠>によれば次の事実が認められる。
(一) 本件道路は幅員6.4メートルの車歩道の区別のない舗装されている道路で、原動機自転車の最高時速は三〇粁と定められている。現場附近道路左側は空地となつており前方右側にT路型の交差点があり、ここに螢光灯二基(20W、25W)が設置されていて、道路右側は、右螢光燈により約二〇メートル見透せるが、左側は暗い。
(二) 被告鈴木は被告車を運転し、右道路の左端より約1.4メートルのところを時速約三五粁で進行中、3.6メートル前方に、道路左端より約1.3メートルの地点を同一方向に歩行している訴外宇佐美を発見し、ハンドルを右に切つてさけようとしたが及ばず被告車を衝突させた。
(三) 訴外宇佐美は道路左側を歩行していた。
右認定によれば被告鈴木は法定の最高速度を超過しかつ、安全に運転すべき注意義務に違反した過失があることは明らかであり、一方訴外宇佐美には歩車道の区別のない道路の左側を歩行した過失が認められ、両者の過失の割合は概ね訴外宇佐美一対被告鈴木九と認めるを相当とする。なお、訴外宇佐美が当時飲酒していた事実と本件事故との因果関係は認めることができない。(荒井真治)